Concept
敷地は南向きで南北方向にやや長く平静な住宅地の一角にある。
この家のテーマは 「シンプル」 である。外観はL型の総2階建てに片流れの屋根でシャープさをだし玄関部分は白い壁に黒のガルバリウム鋼板を貼りシンプルに仕上げた。
内部もシンプルさを出すために窓や建具の木枠や見切り材を極力無くし、階段の段板を支える桁や手すりをスチール製にしてスッキリと納めた。
建具は木目が分かる白の塗料で塗り、化粧梁や階段の桁、手すり、面格子、TVカウンターを黒で塗り白い壁とのコントラストを出して空間を引き締めた。
敷地の南側には3階建ての住宅があるため、LDKの一部に吹抜を設け高窓から光を取り入れ1Fと2Fの連続性を高め開放感を出した。
LDKは階段を含め21帖であるが階段の桁を厚さ10mmのスチール製とし、視線が抜けるようにストリップ階段にすることで圧迫感を減らしシンプルさをだした。
さらに階段上部の吹抜をLDK上部の吹抜と連続させ2階の廊下をブリッジ状にすることでLDKと2階ホールの開放感を出した。
LDKと続き間の4.5帖の予備室は片引戸と3枚引違戸で仕切ることもできるし、開け放して使えばLDKは25.5帖となり開放的にも使える。
キッチンに水回りと階段の登り口を接続し奥様の家事動線が最短ですむようにした。
2階のホールにはご主人の書斎コーナーを設け、単行本2000冊を収納できる造作本棚を備えた。
床面積をさほど広く取らず無駄な動線を無くしコンパクトで開放的に暮らせるよう工夫した。
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